今日は不動産のアパートローンについてみていきたいと思います。今回は不動産が初めての方向けではなく、企業オーナーや地主さん向けの記事です。実際に元メガバンクの融資担当の方に少しお話を伺いました。
ローン(融資)の引き出し方
企業オーナーや地主の方など富裕層の多くは、不動産に興味があるでしょう。
富裕層は、自宅にもお金をかけますが、自宅以外の賃貸物件を複数もって家賃収入を得ている方が非常に多いです。
不動産を購入する理由は人によって様々です。
私たちの顧客の中でも地主さん方は、先祖代々引き継いだ土地の有効活用のために建物を建てられる方が多いです。
企業オーナーの場合は、安定的な収益源として家賃収入を確保する目的(定款に不動産賃貸業などの項目要) で不動産を購入される方が多いです。
彼らが賃貸物件を購入される場合、銀行の賃貸物件専門のローン「アパートローン」を利用される場合が一般的です。
手元にキャッシュがあったとしても、ほとんどの方はアパートローンの利用をします。
ローンを組むことにより、
1. 手元のキャッシュを他のことに有効活用できる。
2. 万が一相続が起きたとき、アパートローンなどのローンは資産から控除できる。
などの理由でローンを組んでいたほうが相続税を圧縮することができるからです。
相続対策については、うちの事務所ではこれまで多く関わらせていただいております。
このアパートローンですが、数年前に比べて、なかなか借りにくくなったことを皆さんはご存じかと思います。
理由は様々ですが、金融庁がカードローンの取扱を問題視したこと、スルガ銀行の不正融資問題が明るみになったことが主な理由です。
特にスルガ銀行の不正融資問題の影響は大きく、すべての銀行で融資の調査を行いました。
結果は公表されていませんが、残念ながら多くの銀行で問題融資が発覚したようです。
このような状況下、以前ほど簡単にアパートローンの審査は下りないため、ある程度の準備が必要です。
そこで今回はアパートローンの引き出し方について追及してみたいと思います。
アパートローン引き出すポイントは3つ!
アパートローンを引き出すためのポイントはたくさんありますが、主なポイントは3つです。
1.投資信託などの金融商品を積極的に購入する
2.銀行の支店長などの銀行幹部と仲良くする
3.法人営業部との関係を深める(企業オーナーの場合)
それぞれのポイントについてわかりやすく説明します。
投資信託などの金融商品を積極的に購入!
メガバンクの場合、個人営業を行うリテール部門と法人営業を行うホールセール部門に分かれている場合がほとんどです。
リテール営業は支店が行い、ホールセール営業は法人営業部が行うのが一般的です。
アパートローンはリテール部門の所管ですが、正直、各行ともあまりアパートローンを重視していません。理由は、金利が低すぎて儲からないからだそうです(-_-;)
アパートローンよりも販売した瞬間に手数料がもらえる投資信託などの金融商品の販売を重視しているようです。
支店の評価体系も、投資信託などの金融商品の販売のウェートが圧倒的に高い状況なので、アパートローンの審査に積極的でない場合が散見されるのが現状です。
もし、良い条件でアパートローンを引き出したい場合、銀行が喜ぶ投資信託などの金融商品を積極的に購入することもひとつの手かもしれませんね!(担当者によると思いますが…良い担当者に巡り会えることも運とご縁ですね!)
持ちつ持たれつ、自分だけがラッキーなことを要望するのではなく相手が喜ぶこともしましょう、ということでしょう♪
そうすることにより印象が良くなり、アパートローンを引き出せる可能性が圧倒的に高くなるかもしれません。
支店長など銀行幹部と仲良くする!
メガバンクの多くは、現在は支店長にはほぼ融資の決裁権限はありません。しかし、支店長やその上の一定の地域を統括する地域部長と仲良くしておくと、
審査権限を持つ銀行の本店の審査部に働きかけをしてくれる場合があります。
銀行は地域のイベントなどを積極的に行っているので、そのようなイベントを利用し支店長や部長との接点を持つようにしましょう。
地域イベントや交流も大事にしていくとそれがつながっていくでしょう。
私の友人は、常日頃から会社の行事ごとにも招待し、支店長クラスと交流を深め食事に招待するときは彼女はお酒は一口しか飲まない。
法人営業部との関係を深める。
こちらは、企業オーナーの場合に限定されますが、企業融資などの法人業務を行う法人営業部との関係を深めるようにしましょう。
積極的に融資を受けたりお振込などの決済業務などをアパートローンを受けたい銀行に一本化する、など所管する法人営業から見て特別な存在になることが重要です。
ほとんどのメガバンクの場合、リテール部門よりもホールセール部門の方が社内で圧倒的に力が強いようです!法人営業部から頼まれるとリテール部門は断ることが出来ません。
多少、オーナー自身の属性が厳しくてもアパートローンを引き出せる可能性が非常に高くなりますので法人営業部との関係を深めるようにしましょう。
今回は、銀行のアパートローンを引き出す方法について説明をしました。以前に比べ、銀行のアパートローンの審査基準は厳しくなっています。
アパートローンを引き出すポイントについて知っておけば、良い条件(金利)でアパートローンを引き出せる可能性が高まります。
銀行さんとは持ちつ持たれつの関係を目指しましょう♪
余談ですが、私の友人SさんはメガバンクのM Bank とM Bankさんで取り合いになるほど人気者らしいです(笑)ご自身で自慢していたのが頼もしいです(笑)
彼女の場合、アパートローンではなく積極的な事業展開における事業ローンになりますが、常に銀行さんとのお付き合いを大切にしています。
仕事が楽しくて仕方がないという彼女、「人脈がすごい」というより「人徳がある」ので人に好かれ人間関係にも恵まれるのでしょうね。ビジネスの天才だな、と思う反面、可愛い一人のママでもある女性です!