無垢の芸術

この度、お仏壇のギャラリー様とご縁があり、弊社でも一部お取り扱いさせて頂く運びとなりました。

心奪われるアートの領域

日本の職人技のその美しさ…
私たちが普段使う家具との大きな違いは、家具は使い易さが重要視される一方、お仏壇は、ご先祖様を想い手を合わせ対話をする場所。
自分にとっての「美しさ」が大切かと思います。

今回はギャラリーで特別なものを見せて頂くことになりました。
Grand cru シリーズ・イタリア人の職人により特別に制作されたその作品は、稀少なウオールナットの無垢材を贅沢に用い、細部まで慎重に気遣われたつくり。
完璧に施されたデザインと滑らかなフォルム。
Ceccotti イタリアの巨匠によってつくられたその仏壇は、唯一無二の美しさ…

最適な原木を探すこと二年、制作に一年、全く妥協のないその作品づくりに心奪われました。
イタリア人もフランス人も、それはご自身の職業に皆さん誇りをお持ちです。
図面をおこし、何度も修正や提案を重ね 制作に入る過程は、私たち設計事務所の仕事とも似ています。

まるで美術館の作品かのような佇まい。まさに芸術の一角を見たようでした。
The Grand cru series

「供養」と「対話」

「供養」とはもともとサンスクリット語のプージャーまたはpūjanā(プージャナー)の訳で、仏様に香、花、燈明、食べ物などを真心込めてお供えするという意味です。
日本においては、旅立った故人や先祖の冥福を祈ることを供養する、と呼ぶようになったそうです。
仏教では、善いことをすればその恩恵は自分一人に返ってくるのではなく、仏様をはじめとし周囲の人や亡くなった方々にも及ぶものだという教えがあるそうです。
手を合わせる、お花を供える、燈明をともし、お線香をあげる…
亡くなった方のために行っていることが、いずれは周囲や自分にも巡ってくる、という意味だそうです。

供養というのは遺された側にも意味があり、心の中で対話し、偲ぶことを通して悲しみを乗り越え、心のつながりを再確認し、心の支えとして生きる機会になります。
「供養」の機会とは非日常的な時間であり、静かに祈ることで心が落ち着き、自分自身を振り返るよい機会になります。

人間だけでなく動物にも幅広く「供養」という言葉が使われます。
前述の通り、心の繋がりを再確認する という非日常的な時間…
「供養をする」という行為が、私たち日本人の精神性とよく合っていると思います。

インテリアとの融合

お仏壇をお選びになられる際、宗派に合わせ大きさや色・お好みのデザイン等でお選びになられるかと存じます。私たち設計事務所がコーディネートさせて頂く場合、インテリアや配置する場所のご提案までさせて頂けますと幸いです。費用は頂きません。
大きさも現代はお部屋に合わせコンパクトなものや、家具調仏壇が人気です。

時代も変わり、お仏壇に対する意識も変化…。
いちばん大切なのは、手を合わせる気持ち。
この文化がこの先もずっと継承されていくことを願います…

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